人事異動に納得いかないなら辞めるべき|望まない異動で退職するときの対処法

突然の人事異動に納得できない⋯

人事異動の拒否ってできるのかな?

と悩んでいませんか?
望まない異動はキャリアプランを大きく狂わせてしまいますし、精神的な負担も大きいですよね。
引っ越しを伴う異動だった場合は私生活もガラッと変わってしまいます。
どうしても人事異動に納得いかないなら辞めることも検討しましょう。
人事異動は基本的に会社の都合で行われるものです。
納得いかない状態で我慢を続けていても、あなたが望むキャリアや働き方につながるかはわかりません。
本記事ではこちらを詳しく解説します。
- 人事異動に納得いかないなら辞めるしかない理由
- 人事異動を理由に退職するときの注意点
- 人事異動を拒否できる条件
この記事を読めば、望まない異動で退職するべき理由や退職するときの注意点がわかりますよ。
自分の本音やキャリアプランと向き合いながら読み進めてみてください。
今回の異動、本当に納得いかないんだよな⋯

そんなときは退職するのも一つの手だね。その理由や注意点を紹介するよ。

人事異動に納得いかないなら辞めるしかない理由

人事異動に納得がいかない場合、退職を考えるのは決して間違った選択ではありません。
その理由を3つ紹介します。
人事異動では会社の都合や利益が優先されるのを知っておきましょう。
会社に人事異動の権限があるから
自分が望まない人事異動でも、正当な理由がない中で拒否することはできません。
会社には社員をどこに配置するかを決める人事権があるからです。
無理に人事異動を拒否した場合には、降格や減給だけでなく懲戒解雇されてしまう恐れも。
懲戒解雇されてしまうと転職や失業手当の受給の際に不利になってしまいます。
「このまま今の会社で働くのは難しい」と感じたら退職や転職を考えましょう。
個人の気持ちより会社全体の利益が優先されるから
人事異動では個人の気持ちよりも会社全体の利益が優先されます。
会社が人事異動をするのには主に次の理由があるからです。
- 組織全体の生産性を向上させる
- 社員のスキルや経験を増やす
- プロジェクトの成功などに必要な人員配置をする
会社を維持させるためには組織の成長や競争力のアップが欠かせません。
そのため個々の社員の気持ちよりも、会社の都合を優先して人事異動が決定されるケースがほとんどです。
転勤や異動は当たり前という風潮があるから
多くの企業では、転勤や異動はキャリア形成や組織活性化の一環として捉えられています。
そのため従業員は人事異動を受け入れるのが当然という風潮があります。
異動を拒否した場合には会社からの評価が下がる可能性が高いです。
また会社内での信頼や人間関係に悪影響が出てしまう場合も。
会社で働く上で、自分の気持ちを理由に人事異動を拒否することにはさまざまなリスクがあります。
納得いかない人事異動があった際は、別の会社で働くという選択肢を忘れないようにしましょう。
会社には人事権があるから個人の意見は通りづらいのか⋯

会社は組織全体の利益を優先するから、社員にとって納得いかない人事異動が起こってしまうんだ。

人事異動を理由に退職するときの注意点

人事異動を理由に退職するときには、いくつかの注意点があります。
退職後の生活をスムーズにするためにも事前に確認しておきましょう。
雇用契約と就業規則を確認する
望まない異動を理由に退職を考えたら、まずは雇用契約書と就業規則を必ず確認しましょう。
特に異動の際に提示された条件が雇用契約書の内容と異なっていないかは要チェック!
その場合は異動を拒否できる正当な理由になります。
また就業規則で退職に関する規定を確認し、退職の手続き方法や必要な書類などを把握しておきましょう。
異動が原因なら自己都合退職になる
人事異動を理由に退職する場合は基本的に自己都合退職となります。
自分の意思や都合で退職することになるからです。
自己都合退職の場合、失業保険の給付開始が遅れたり退職金が減額されたりするなどのデメリットがあるのを知っておきましょう。
退職が会社都合と判断されるのは次のような場合です。
- 会社が倒産した
- 業績悪化によって解雇された
- 上司や同僚から嫌がらせなどを受けた
会社都合退職と見なされるには、やむを得ない事情で退職したことが条件になります。
転職活動を早めに始める
退職を決意したらできるだけ早く転職活動を始めましょう。
退職してから転職活動を始めると収入が途絶える期間が発生してしまうからです。
転職活動が長引くと精神的な負担も大きくなるので、焦って自分に合わない会社を選んでしまう恐れも。
在職中の転職活動には面接の日程調整が難しかったりなどのデメリットもあります。
ですが自分にとってベストな転職をするためにも、仕事を続けながらじっくりと転職先を見定めましょう。
退職するにも、いろいろと注意事項があるんですね。

特に自己都合退職になることを想定して転職活動を早めに始めるのが大事だね。

人事異動を拒否できる条件

人事異動には例外的に拒否できるケースも存在します。
これらの正当な理由がある場合は異動を拒否できる可能性がありますよ。
雇用契約で勤務地や職種が限定されているとき
雇用契約書で勤務地や職種が限定されている場合、会社は一方的に条件の範囲外の異動を命じることはできません。
たとえば東京本社勤務と記載されているなら、大阪支店への異動は命じられないといった具合です。
このような場合は異動を拒否する正当な理由となります。
納得できない人事異動があった際には自分の雇用契約書を必ず確認しましょう。
育児や家族の介護で異動すると問題になるとき
育児や家族の介護を行なっている場合は異動を拒否できるケースがあります。
育児・介護休業法第26条で、会社は異動によって社員の育児や介護が困難にならないように配慮することが定められているからです。
もし異動によって育児や介護が困難になり、生活に支障が出る恐れがあるなら会社に相談しましょう。
ですが異動したくないからといってウソをつくのはおすすめできません。
異動しなくてよくなったとしても会社との関係が悪くなる恐れがあるので、実際に育児や介護をしている場合のみ申告しましょう。
心身の不調で勤務が難しいとき
心身の不調で異動を拒否するのは難しいですが、次のような場合は正当な理由となる可能性があります。
- 会社の業務が原因でうつ病などになった
- 治療のためにどうしても特定の医療機関への通院が必要
- 人事異動によって症状が悪化する恐れがある
会社には社員の健康と安全を確保する安全配慮義務があります。
異動が困難なレベルの心身の不調がある場合には、医師の診断書を提出して慎重に会社と協議しましょう。
異動を拒否できるケースもあるんですね。

やむを得ない事情があるときは、正直に会社に相談してみよう。

望まない異動を避ける方法

最後に望まない異動を避ける方法を紹介します。
望まない異動を避けるためには、日頃から会社に対して働きかける姿勢が大切です。
上司にキャリアプランを伝えておく
自分のキャリアプランがはっきりしているなら、上司との面談の際などに伝えておきましょう。
人事異動は社員のキャリア形成を目的に行われる場合も多いです。
どのような業務に興味があるのかなどを具体的に伝えておけば、会社があなたの希望を考慮した人事異動を検討してくれる可能性があります。
また日頃から上司と良好なコミュニケーションを取っておくことで、異動に関する相談などもしやすくなりますよ。
社内での専門性を高める
特定の分野で高い専門性を身につけた社員は、異動が少ない傾向にあります。
専門性の高い業務は蓄積された経験やノウハウの重要度が高く、引き継ぎや社員の育成が困難だからです。
望まない異動を減らせるだけでなく、社内の評価も上がってより良いキャリアを築けますよ。
異動になりにくい部署を選ぶ
「とりあえずできるだけ異動はしたくない」という場合は異動になりにくい部署を選ぶのも一つの手。
特定のプロジェクトに特化した部署などはメンバーの変更が起こりにくいです。
それらの部署で知識やスキルを習得し、ポジションの確立を目指しましょう。
ただし異動が少ない部署はキャリアが狭まる可能性もあるため慎重に検討するのがおすすめです。
望まない異動を避けるためには自分から動くのも大切なんですね。

キャリアプランや専門性をアピールできれば、望まない異動を回避できる可能性が高まりますよ。

まとめ:人事異動に納得いかないなら辞めるべき
記事では人事異動に納得いかないなら辞めるべき理由や退職する際の注意点、異動を拒否できる条件について解説しました。
今の部署で仕事を続けたい場合は望まない異動を避ける方法もぜひ参考にしてください。
人事異動は仕方のないことだとわかっていても、どうしても納得できない場合があるものです。
そんなときは自分の気持ちと向き合い、今後のキャリアをどのように進めたいかをじっくり考えてみてください。
そして必要であれば、転職活動などの具体的な行動を始めましょう。